図1は交流50[Hz]系統と60[Hz]系統とを連系する他励式周波数変換装置の主回路構成を示す。Conv1及びConv2は逆阻止三端子サイリスタを用いた三相ブリッジ結線の交直変換装置、TR1及びTR2は変換器用変圧器、DCLは直流リアクトル、SC1及びSC2は電力用コンデンサを表す。 両変換装置の交流側線間電圧Vr(実効値)がいずれも2000[V]であるとして次の問に答えよ。 ただし、サイリスタ転流時の重なり角、変換装置及び直流リアクトル内の損失は無視できるものとする。 図1 (1)図2の波形を参照し、三相交流電圧をとして直流平均電圧Vdを求めよ。ただし、制御遅れ角α[rad]は0≦α≦π/3の範囲にあるものとする。 図2略 (2)逆変換動作時の制御進み角βの制限値をπ/6[rad]とし、直流電流Idが1000[A]の場合、系統間で授受できる最大電力Pmax[kW]を求めよ。 (3)50[Hz]系統から60[Hz]系統に(2)で求めたPmax[kW]を送る場合について、Conv1の交流入力側の所要無効電力Q1[kvar]を求めよ。ただし、入力側交流電流は通流角2π/3[rad]の方形波であり、その基本波成分の実効値Ir1は[A]とする。 (4)50[Hz]系統から60[Hz]系統に(2)で求めたPmax[kW]を送る場合に、50[Hz]側受電点の力率が1となるようにSC1の容量[kvar]を設定した後、その容量を固定したまま授受する電力を1500[kW]に変更した場合、受電点での力率を1に保つために必要なConv1の制御遅れ角α1[rad]と直流電流Id[A]を求めよ。 なお、計算で三角関数が必要な場合は次表を利用してもよい(中間値は比例計算せよ)。
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【解答】
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