火力発電所では一般に、所内電源が停電した場合に備えて、次の設備が設けられているが、これらの設置目的について述べるとともに、それぞれに接続される負荷となる機械器具を三つずつ挙げ説明せよ。 (1)ディーゼル発電機 (2)蓄電池 |
【解答】
(1)ディーゼル発電機
ア 設置目的
運転中の火力発電所が送電系統から解列し、しかも発電所単独で運転を継続できなくなった場合に、系統復旧後の早期再起動に備えるため、無電源になってはならない所内補機類への電源を供給することを目的として設置する。
イ 負荷となる対象機器
(ア)給水ポンプ関係
ボイラ給水ポンプ、復水器冷却ポンプ、復水ポンプ
(イ)油ポンプ関係
軸受潤滑ポンプ、水素封入用密封油ポンプ、大型補機類用潤滑油ポン
(ウ)ファン関係
燃焼ファン、排煙ファン
(エ)蓄電池充電用充電器
制御用直流電源装置等
(2)蓄電池
ア 設置目的
発電機を安全に停止するために無電源になってはならない補機類、制御装置に電源を供給することを目的として設置する。
イ 負荷となる対象機器
(ア)監視・制御装置
停止プロセス中の炉内監視のための火災検出器、
ボイラ・タービンの電気式制御器及び状態監視用計器類
計算機用CVCF電源
(イ)所内非常照明類
(ウ)ポンプ関係
タービンや発電機が回転を停止するまで圧油を供給する軸受用補助油ポンプ
水素漏えい防止用密封油ポンプ
(エ)油タンク及び油清浄器ガス抽出器
密封油から放出される水素ガスの大気放出装置
(オ)真空破壊弁
タービンの低速長時間回転防止用、復水器真空破壊装置
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